Skip to content

心臓血管外科手術エクセレンス 心臓血管外科手術基本手技

心臓血管外科手術エクセレンス 心臓血管外科手術基本手技 published on
推薦文

橋本和弘(東京慈恵会医科大学心臓外科前主任教授、学長補佐)

慈恵医大心臓外科で、共に診療、教育、研究に携わり、私を支えてくれた坂東 興君の責任編集による心臓血管外科手術エクセレンス基本手技が発刊された。

本書はすでに専門医を取得し、術者として更なる飛躍する時期を迎えた心臓外科医が知識を深め、スキルアップを目指すのに最適である。正に待望の見て、試して学ぶ実践シリーズ教本である。更に心臓血管外科専門医取得を目前とし、心臓外科医として羽ばたく時期にあたる方々にとっては基本知識の習得、基本術式を知る上で有用である。本書の他に類を見ない特徴は、要所に術者目線で撮影された質の高い手術・操作Movieが提供され、パソコン、モバイル端末で何時どこでも閲覧可能となっている事にある。このアドバンテージの活用には興奮さえ感じるであろう。加えて、心臓外科医である長田信洋先生の手術画は、専門家による手術絵で、実際の写真では描写しにくい部分をも解剖に則して精緻に表現している。

正に『本書はこれまでにはなかった企画・構成による画期的な教本!!』と断言でき、一流の術者を目指す方々の期待を裏切らない力作、出来栄えとなっている。

私は日本心臓血管外科学会を主催した際に「Mentorship & Developing Excellence」をスローガンとして掲げた。この教科書はまさにその趣旨を経験・達成できるチャンスをも皆に与えてくれている。各領域をリードするエキスパートの先生方の技術をビデオで繰り返し見ることによって、その操作・手術を術者がどの様な手順で、如何なる点に注意して行っているかを学び、自分やチームに不足していたテクニックを習得する。さらに、その術中Movieを繰り返し見ることで技術ばかりではなく、術者の集中度、術野の雰囲気、教育に対する熱意をも感じる取ることが出来る。つまり、名医のNon-technical skillsをも学べる。本書を通して得られる新しい機会を生かし、多くのMentorと出会い、自身のDeveloping Excellenceの好機として欲しい。