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小児診療 Knowledge & Skill 6 臨床検査と鑑別診断の実践ガイド

小児診療 Knowledge & Skill 6 臨床検査と鑑別診断の実践ガイド published on

この本はすごい

長谷川奉延(慶應義塾大学名誉教授)

 『小児診療Knowledge & Skill』シリーズ6 「臨床検査と鑑別診断の実践ガイド」はすごい。明らかに他書と異なる。すべての小児科医は本書を手元に置いておくべきお勧めの一冊である。

 何故本書はすごいのか? 第1に本書は日常診療で困ったときに必ず役に立つように構成されている。本書は緊急性の高い症状・徴候、およびプライマリ・ケアで遭遇する症状・徴候の全2章構成である。1章2章ともに多様化した小児科診療のなかでとくに現在避けては通れない症状・徴候を確実に網羅している。日常診療で“ちょっと困ったぞ”“あれ、どうすればいいんだっけ?”“新しい検査が出てきていたような気がするんだけど……”というときこそ本書を紐解けば答えは一目瞭然である。第2に症状・徴候に対するアプローチの基本が明解に記載されており、きわめて分かりやすい。そのうえで、頻度の高い鑑別診断、病歴聴取の際に気をつけるべきこと、身体所見をとる際に気をつけるべきこと、どんな臨床検査を行うべきか、などがいずれも簡潔かつ具体的に示されている。一読すれば、“そうそう、そうだった”と思い出したり、“なるほど、そうだったのか”と新たな発見をしたりすることができる。第3にじっくり本書を読むと臨床推論の力がつく。ぜひ時間のある時に各項の「臨床推論の進め方」を読みこんでほしい。幅広い分野の臨床推論の力が自然と磨かれるはずである。第4に、そもそも筆者がいずれもすばらしい。どの筆者も現在フロントラインで小児医療を支えている現役バリバリの小児科医である。すなわち、インターネットで検索しても決してたどり着けない「現場の経験と知恵」も凝集されている。第5に、「検査セットの例(Author’s Choice)」が秀逸である。筆者がすばらしいことと相まって、読者はフロントラインの小児科医の臨床推論を追体験できる。

 もうお分かりだと思うが、本書の活用方法は画一的とは限らない。困ったときに該当箇所を調べるもよし、1ページ目から通読するもよし、である。本書がすべての小児科医の「羅針盤」となると確信している。