1.2022年度テーマ
「空間デザインの人間科学」
空間デザインは、大は都市の街づくり構想から専門用途の施設、住宅、そして小は日常の生活用品、家具、さらには情報機器類までの形や構造、意匠、色彩から機能性までを含む大きな広がりを持っている。災害からの復興をめざすまちづくりでも、安全と快適さ、その土地が歴史的に持つ文化性をどうバランスさせるかという、トータルデザインが問われている。加えて、現在、デジタル化の影響がこうした空間デザインの各レベルに及んでいる。リモート化が大きく進み、郊外や地方にオフィスを持ったり、働きながら休暇をとる、いわゆるワーケーションも登場して、働き方が大きく変わった。一部の若者は少ないモノしか所有しない生活(ミニマリズム)を選んでいる。
使用者が親しめ、使いやすいことが重要だとの認識が高まるにつれ、設計する建築家やデザイナー、技術者は人間科学の深い知識、洞察を求められるようになってきた。心理学・脳科学・行動学などの人間科学と工学を融合し、自然災害が頻発する災害列島ゆえの安全な暮らしにも目を配りながら、次世代の「空間」を構想し、人と人とをつないで、地域を作っていく動向がある。
立地場所の自然や歴史を参照し、新しい技術と伝統の技や素材(木材)を融合する建築、想定された機能だけではなく、使用者が柔軟に使い方を発見する「空間デザイン」が各地で実現している。
そうした空間デザインは、日本がもともと得意とするところではなかったか。例えば京都などの社寺の日本庭園である。多種類の植物と岩石、砂などが調和し、しかも眺望できる部屋とも一体感を感じさせる。今日の公園や植物園の植物も、断絶を感じさせることなく、自然に変化する流れになっているのが普通だ。日本の技術者は人間科学的な感受性を伝統として受け継いできているように思われる。
「空間デザイン」とは、新しい「空間」を構想すること(都市計画)、作ること(建築)、そして、そこを日々改変しながら住み続けること(生活)である。こうした活動を実践し、あるいは研究している多領域からの応募を期待する。
2.応募方法
以下を厳守下さい
所定の申請用紙に必要事項を記入し,代表的な論文の 別刷り(A4サイズ・PDF版)1部 とともに,6月15日(必着)までに下記申込みフォームより送付してください.
又、合否のお問い合わせ等はお受けできません。
申請書のファイル名は,応募種類(半角数字)応募者名(褒賞の場合は被推薦者名)-(ハイフン)申請の種類
1:中山賞大賞 2:中山賞奨励書 3:研究助成 4:海外渡航助成 5:海外研究者受入助成
例:1中山太郎-中山賞大賞
※ファイル名にスペース(半角・全角)は含まないで下さい。
論文の別刷り(A4サイズ・PDF)のファイル名は,応募種類(半角数字)応募者名(褒賞の場合は被推薦者名)-(ハイフン)論文
例:1中山太郎-論文
※ファイル名にスペース(半角・全角)は含まないで下さい。
国際交流(海外渡航助成/海外研究者受け入れ助成)申請の方のみ
招聘状,あるいは招聘を受けられる見込みの場合は招聘が確認できるもの(手紙等のやりとり)をPDFで必ず添付してください.
※いずれも,招聘先での職名(肩書き)および渡航期間の記載のあるものに限ります.ファイル名は,応募種類(半角数字)応募者名-(ハイフン)招聘状(招聘の手紙)
例:4中山太郎-招聘状(招聘の手紙)※ファイル名にスペース(半角・全角)は含まないで下さい。
※他財団/団体等との重複助成について
研究助成・国際交流助成とも,類似テーマ・同年度内での当財団との重複助成は認められません.
送付先
- 本年度の応募は終了致しました。
応募に関するお問い合わせはメールにてお願い致します.(日中連絡可能な電話番号を明記して下さい)
メールアドレス:zaidan@nakayamashoten.co.jp